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2020.01.06

蜜柑の大樹

 

 ――するとその瞬間である。窓から半身を乗り出してゐた例の娘が、あの霜焼けの手をつとのばして、勢よく左右に振つたと思ふと、忽ち心を躍らすばかり暖な日の色に染まつてゐる蜜柑が凡そ五つ六つ、汽車を見送つた子供たちの上へばらばらと空から降つて来た。私は思はず息を呑んだ。さうして刹那に一切を了解した。小娘は、恐らくはこれから奉公先へ赴かうとしてゐる小娘は、その懐に蔵してゐた幾顆の蜜柑を窓から投げて、わざわざ踏切りまで見送りに来た弟たちの労に報いたのである。

芥川龍之介(1919)『蜜柑』


 

 

 

 

 

そろそろ吐息が白くなって参りました。朝冷え厳しく、末端の寒さの厳しさに、心まで寒くはなってはいないでしょうか? 本日も淡路町駅前店は、心身共にお客様を癒やせるよう、Hotに営業しております。今年もHeatに皆様をお迎えいたします、副店長の夏蜜柑……じゃなくて、夏目です。どうぞ本年もよろしくお願いいたします。

さて、この季節になりますと、やはり気になるのは、乾燥、冷え、風邪といったところでしょうか。どれも厳しく、できれば雪とともに道端に避けておきたいものですね。
そうなりますと当然、口に入れるものも厳選したいところです。ウィルスばかり気にしていては、食もままならなくなってしまいますからね。

ということで今回は、そんな、風邪予防にぴったりの旬をご紹介いたします。

 



 

 

 

 

 

そう、蜜柑です。
ちなみに私は、高糖度13の長崎県味っ子みかんが好きです。甘くておいしいですよ。

さてさて、もちろん蜜柑は甘酸っぱくておいしいので、舌も喜ぶことでしょう。けれどそれだけではありません。実のところ蜜柑は「医者いらず」で有名な果物で、1日3個の蜜柑は風邪を退ける、なんて謂われることもあるほどです。
では、どうしてそのように高い評価を受けているのか、栄養情報とともに見ていきましょう。

 

 

1・β-クリプトキサンチン
あまり耳にしたことのある方も少ないような気がしますが、このβ-クリプトキサンチンというのは人間の身体にとってとても良い効果があります。というのが、抗酸化作用、という効果です。呼吸で酸素を取り入れることで生命活動を維持しているのですが、そうすると酸素は一部、活性酸素という強い性質に変化します。これが増えすぎると身体を構成する血管壁なんかを傷つけて、場合によってがんを誘発することがあるそうです。この活性酸素の発生を抑えるのが、抗酸化作用なのです。

 

 

2・ビタミンC
蜜柑には非常に多くのビタミンCが含まれています。ビタミンCは鉄の吸収促進を行い貧血防止や疲労感の軽減といった効果の他に、シミ・そばかすを発生させるチシロナーゼを抑えたり、悪玉コレステロールを抑えることで心筋梗塞や脳梗塞のリスクを減らしたりと、様々な力を持つ栄養素です。ですが、今回ピックアップしたいのはやはり、“免疫力向上”というポイントですね。ビタミンCには細菌やウィルスなどに抵抗する力をつけるはたらきを持ちます。これにより免疫力が向上し、風邪予防になるのでしょう。

 

 

 

以上のように、大きく二つの効果がある旬のスーパーフルーツ。それが蜜柑なのです。これから春に向けて体調を崩さぬよう、蜜柑を手に取ってみるのも良いかもしれませんね。

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