2022.04.15

すあまもういろももちのうち

   ――――拙者親方と申すは、お立ち合いの内に御存知のお方もござりましょうが、お江戸を発って二十里上方、相州小田原、一色町をお過ぎなされて、青物町を登りへお出でなさるれば、欄干橋虎屋藤右衛門、只今は剃髪致して、円斎と名乗りまする。

はじめに

みなさんこんばんは。

淡路町駅前店副店長その1です。

この頃空模様は不安定で、季節の変わり目らしい三寒四温に振り回されがちな毎日ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

朝起きれば肌寒く日中の陽気は少々汗ばみ夜眠れば心なしか毛布も冷たい

そんな不安定な今時だからこそ、心は穏やかに、かつ、健康にも気を配りたいですよね。

そこで今日は、美味しく楽しくなれますよう、素敵な和スィーツをご紹介いたします!

もっちり食感・愛知のソウルスイーツ“ういろう”の秘密

ということで……本日ご紹介いたしますのはこちら、もっちり食感が魅力な和スイーツ、“ういろう”です。

ういろう、とは、米粉をはじめとした穀物の粉に砂糖と湯水を加えて、蒸して作る和菓子です。

実のところういろうのルーツと呼ばれている場所は他方にあり、京都なんかが有名です。

ですが、今回は愛知のソウルスイーツという形で紹介いたしますので、愛知ういろうによく見られるうるち米を使用したういろうについて触れていこうかと思います。

そもそも、ういろうって?

  ――――元朝より大晦日まで御手に入れまする此の薬は、昔、珍の国の唐人外郎と云う人、我が朝へ来たり。帝へ参内の折から此の薬を深く込め置き、用うる時は一粒ずつ冠の隙間より取り出だす。依ってその名を帝より「透頂香」と賜る。即ち文字には頂き・透く・香と書いて透頂香と申す。

ういろうの起源については諸説ありますが、その一つに挙げられるのが色合いが外郎薬に似ているから、というものがあります。

外郎薬とは、別名で透頂香(とうちんこう)ともいい、古典中国において、冠の匂いを消すための薬だったとか。それが日本に渡った際に万能薬としてしられるようになり、やがて、外郎薬とお菓子のういろうは、同じ噺の中に登場するようにもなります。それが、『東海道中膝栗毛』で主人公がお菓子のういろうと間違えて、外郎薬を食べてしまう……なんてひょうきんなシーンなワケです。

ういろうは穀粉と砂糖を用いた蒸し菓子で、日本各地に出回るようになると、棹菓子(細長い棒状のお菓子)として包丁でくり別けて売られるようになり、庶民にも親しまれるお菓子として広まっていきました。

ういろう象る魅惑の健康粉――うるち米

  ――――只今では此の薬、殊の外、世上に広まり、方々に偽看板を出だし、イヤ小田原の、灰俵の、さん俵の、炭俵のと色々に申せども、平仮名を以って「ういろう」と記せしは親方圓斎ばかり。もしや御立会の内に、熱海か塔ノ沢へ湯治に御出でなさるるか、又は伊勢御参宮の折からは、必ず門違いなされまするな。御上りなれば右の方、御下りなれば左側、八方が八つ棟、面が三つ棟、玉堂造、破風には菊に桐の薹の御紋を御赦免あって、系図正しき薬で御座る。イヤ最前より家名の自慢ばかり申しても、御存知無い方には正真の胡椒の丸呑み、白河夜船、されば一粒食べ掛けて、その気味合いを御目に掛けましょう。先ず此の薬を斯様に一粒舌の上に乗せまして、腹内へ納めますると、イヤどうも言えぬわ、胃・心・肺・肝が健やかに成りて、薫風喉より来たり、口中微涼を生ずるが如し。魚・鳥・茸・麺類の食い合わせ、その他万病即効在る事神の如し。

さて、そんなういろうですが、粉物と砂糖なんて、美味しくても健康にはよくないのでは? なんて声も聞こえてきそうなものですが……実のところ、とくに愛知のソウルスイーツとしてみるういろうによく使われている米粉には、他にはない特色があったりするのです!

ということで、この項目ではういろうに用いる米粉――うるち米についてご紹介していきたく思います!

実のところ、うるち米とは、普段私たちが口にしているお米のことを指します。これもまた語源は諸説ありますが、そのうちの一つに、稲とはインドから流入してきた物であり、インドサンスクリット語では稲のことを「ウルヒ」と呼ぶことから、うるち、と呼ばれるようになった、という説があります。もち米との区別のために「うるち」をつけているわけですね。

さて、そんなうるち米ですが、世に多くある他の炭水化物に比べて、とってもお得なことがあるのです!

必須アミノ酸

私の過去の記事でも多く取り上げてきた必須アミノ酸は、もはや言わずもがな、身体に必須となる栄養素なわけですが、うるち米は他のパンなどの炭水化物に比べて、この必須アミノ酸がバランス良く含まれている、という利点があります。

緩やかな吸収

米粒は粒食なので、当然ながらたくさん咀嚼する必要があります。この咀嚼、というのは、実はダイエットにも効果的で、よく噛むことは効率の良いエネルギー消化になったり、痩せホルモンと呼ばれるレプチンなどを分泌させるような効果もあるのです。ういろうとして加工することでより粘り気が増し、しっかり咀嚼できるわけですね。

実はヘルシー?!

うるち米は、塩分やコレステロールといったものを含まず、逆に、食物繊維と同様の働きをするレジスタントスターチという栄養が含まれています。食物繊維は代謝を促進し腸を健康にしてくれますので、うるち米の摂取は、実は健康への第一歩だったりもするのです!

おわりに

  ――――隠れ御座らぬ貴賎群衆の、花の御江戸の花ういろう。アレあの花を見て、御心を御和らぎやと言う、産子・這子に至るまで、此の外郎の御評判、御存じ無いとは申されまいまいつぶり、角出せ棒出せぼうぼう眉に、臼杵擂鉢ばちばち桑原桑原桑原と、羽目を外して今日御出での何茂様に、上げねばならぬ、売らねばならぬと、息せい引っ張り、東方世界の薬の元締、薬師如来も照覧あれと、ホホ敬って外郎はいらっしゃりませぬか。

ということで。

いかがでしたでしょうか?

このようにういろうは美味しいだけでなく奥深く、また、由来を眺める楽しさもあります。

なにかと忙しく気持ちも沈みやすい……なんて、季節の変わり目だからこそ、美味しく楽しいういろうに舌鼓を打ってみてはいかがでしょうか?

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